カプセル拘縮

カプセル拘縮はシリコンバッグを覆う被膜が起因

豊胸インプラント(シリコンバッグプロテーゼ)による豊胸手術の代表的なトラブルが、バストが硬く変形してしまうカプセル拘縮(被膜拘縮)です。安全性が確認されていても、やはり人工物。バストに挿入すると、体は異物と判断します。そのため、豊胸手術後は体外に押し出そうという働きが発生。しかし、シリコンバッグプロテーゼは皮膚や乳腺、脂肪組織など、体の奥深くに挿入されているためそれができません。すると今度はシリコンバッグプロテーゼの周りに線維組織の被膜(カプセル)を形成し、体内に閉じ込めようとします。
この一連の反応は正常なものであって問題はありません。しかし、被膜がだんだん厚くなってくると話は別。シリコンバッグプロテーゼが強く締め付けられ、同時に胸は硬く変形してしまいます。この状態がカプセル拘縮です。
カプセル拘縮を起こす割合は、生理食塩水やシリコンバッグプロテーゼなどで豊胸手術したうちの10人に1人と言われています。

カプセル拘縮とは

  • 通常時
    通常時:シリコンバッグも本来の形を保ち、バストのフォルムも正常
  • 力を入れた時
    カプセル拘縮:厚い被膜でシリコンバッグが締め付けられ、バストも硬く変形

カプセル拘縮の症状は4つのグレードで診断

カプセル拘縮(被膜拘縮)の症状としては、胸の触感が硬くなる、バストの形が変形するなどが特徴的ですが、その前兆となる症状も分かっています。それらを分類した4つのグレードによって、カプセル拘縮は診断されます。
それが、下の「Beckerの被膜拘縮分類」という診断基準です。グレード1がもっとも軽度で見た目・触感ともに異常はほとんどありませんが、カプセル拘縮の症状は放置することでグレード4に向かって進行します。
現在主流となっているテクスチャードタイプのコヒーシブシリコンバッグの場合、豊胸手術が成功しても直後からグレード2程度の違和感は出てしまう印象です。また、ご相談に来院される方の中には、グレード4まで達している方が少なくありません。

カプセル拘縮の診断基準【Beckerの被膜拘縮分類】

  1. Grade1
    乳房は柔らかく、挿入した豊胸インプラント(異物)の感触がほとんど分からない自然なバスト。
  2. Grade2
    注意深く触ると豊胸インプラントが分かるが、まだ乳房の触感は柔らかく患者からの苦情はない。
  3. Grade3
    患者自信が胸の硬さに気づく。美容的な見た目は可だが、触ると豊胸インプラントがはっきり分かる。
  4. Grade4
    拘縮がはっきりして、見た目にも異常が分かる。乳房に触ればテニス硬球状の硬さを感じる。

カプセル拘縮のGrade4症例画像

  • バストの形も硬さもテニス硬球状に変形
  • 寝ても流れず明らかに異常が認められる
  • 拘縮でバストの位置にも異常が発生
  • 形や大きさに左右差が生じるケースも

カプセル拘縮の原因はシリコンバッグの種類?

片胸だけカプセル拘縮(被膜拘縮)する人がいると言ったように、その原因を体質だけで説明することはできません。カプセル拘縮には複数の要因があげられるのです。
例えば、シリコンバッグプロテーゼ(豊胸インプラント)の挿入時に大量出血している、もしくは術後に出血したケース。炎症のリスクが高まり、カプセル拘縮が強まることが考えられます。感染症でも同じことが言えるでしょう。
また、シリコンバッグプロテーゼの種類によっても発症率は変化します。種類と言っても、生理食塩水バッグやCMCバッグなどではなく、バッグの質感のこと。シリコンバッグプロテーゼの表面がつるつるのスムースタイプは、豊胸手術後にマッサージをしっかりしないとカプセル拘縮を起こしやすいとされる種類です。逆にバッグ表面がざらざらのテクスチャードタイプはマッサージをしなくてもスムースタイプほどのリスクはありません。しかし、人工物である異常、発症の可能性は残ります。さらに言えば、バスト内で動かないように設計されたものなので、カプセル拘縮が分かりにくいという表現が適切かもしれません。

なりやすい方

  • 体質
  • 術後に出血している方
  • 炎症を起こしている方
  • スムースタイプバッグでマッサージ不足の方

カプセル拘縮の予防・治療法

豊胸手術後にバストの表面から超音波を照射したり、アコレートのような内服薬でカプセル拘縮(被膜拘縮)を予防することが試みられています。近年に新しい研究では、シリコンバッグプロテーゼ(豊胸インプラント)の周囲に良質な脂肪(幹細胞)を注入することがカプセル拘縮の抑制につながるという見解も発表されています。
しかし、何度も言うようにシリコンバッグプロテーゼは体にとって異物となるので、どの方法でも完全に予防することは困難です。カプセル拘縮を発症した場合、シリコンバッグプロテーゼを除去(抜去)する以外に治療方法はありません。破損のリスクも高まるため、まずは早めにご相談することをおすすめします。

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