バッグの破損

シリコンバッグ破損のリスクは避けられない

シリコンバッグプロテーゼ(豊胸インプラント)による豊胸手術では、10年前後で何かしらのトラブルが生じると言われているため入れ替えが必要です。しかし、2000年代頭に流通したハイドロジェルバッグCMC(ハイドロキシメチルセルロースと生理食塩水を混ぜたもの)バッグは耐久性に問題があったのか、10年未満でも取り出して見ると破損しているケースが多く、現在は使用されていません。また2010年には、フランスPIP社のシリコンバッグプロテーゼに破裂の危険性があるとして大問題となりました。
こういった歴史もあり、現在のものは耐久性においても優れた構造に改良されています。しかし、あくまで人工物。破損(破れる)というリスクがなくなることはありません。実際、カプセル拘縮石灰化の影響によって、10年を待たずにバッグが破れるケースも少なくありません。

破損してしまった豊胸インプラント

  • 破損してしまった生理食塩水
    破損した生理食塩水バッグ
  • 破損してしまった液状シリコン
    破損した液状シリコンバッグ

バッグが破損しやすい方

  • 豊胸手術を受けてから10年以上経っている方
  • カプセル拘縮を起こしている方
  • 石灰化を起こしている方
  • 生理食塩水やCMCタイプの豊胸インプラントの方

シリコンバッグの破損は気づきにくいトラブル

最近のシリコンバッグプロテーゼ(豊胸インプラント)は、破損しても気づきにくいという特徴があります。
1990年代に主流となった豊胸インプラントの生理食塩水バッグでは、バッグが破損すると生理食塩水が漏れ出してしまい、バストが急にしぼむ(小さくなる)という現象も見られました。しかし、現在主流のコヒーシブシリコンジェルは粘性が非常に高く、バッグが破損しても漏れ出すことは稀です。そのため、バッグが破損してもバストの見た目にはほとんど変化がありません。
ただし、強いカプセル拘縮を起こした場合、バッグの破損が見た目に分かるケースも。見た目に異常が現れやすいかどうかは、乳腺下法、大胸筋下法、大胸筋膜下法といった豊胸バッグの挿入方法によっても異なります。

バッグが破損しているバストの見た目

  • 見た目に大きな変化はないが左胸のバッグが破損していたケース
  • バッグの破損によって右胸上部が凹んでしまったケース
  • 内容物が漏れ出し左右差が生じたケース
  • 破損後の炎症で右胸に腫れが生じたケース

二次トラブルを招くシリコンバッグの破損

シリコンバッグプロテーゼ(豊胸インプラント)が破損しても見た目に分からないなら何が問題? と思う方もいるかもしれません。しかし、バッグが破損したまま放置することはとても危険なのです。
シリコンジェルはすぐに健康被害を引き起こすようなものではありませんが、炎症の要因にはなります。実際、炎症によるバストの痛みや発赤、腫れなどの異変が出るまで気づかないケースも見受けられるのです。最悪、皮膚壊死のリスクも伴います。

シリコンバッグ破損の予防法・治療法

冒頭でも触れたように、シリコンバッグプロテーゼ(豊胸インプラント)は人工物なので、破損のリスクから延々と逃れることは不可能です。しかし、破損が引き起こす二次被害を回避する方法はあります。それが、定期的なエコー検査です。
見た目に症状が現れにくいトラブルでも、エコー検査でなら異常が明確に映し出されます。つまり、最悪の状態に至る前にシリコンバッグプロテーゼを除去(抜去)できるのです。バストのボリュームダウンを懸念される方には、ヒアルロン酸豊胸や脂肪注入豊胸でバッグ除去後にボリュームを補う方法もあります。

シリコンバッグが破損したバストのエコー画像